2007年大河『風林山』   - 第二十七回 最強の敵 -


■大河『風林火山』2007年を振り返るプレイバック。
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千葉真一が俳優引退宣言…NHK生出演中に突然告白

俳優の千葉(68)が7日、NHK「土曜スタジオパーク」にゲストとして生出演し、今年いっぱいで俳優業から身を引くことを明かした。

 千葉は現在、NHK大河ドラマ『風林火山』で
板垣役で出演中。番組内では役柄について話していたが、突然「私事で恐縮ですが」と切り出し「板垣信方を演じて本当にえ尽きまして、板垣信方の死とともに千葉真一を葬り去りたいと思っております」と、俳優業を引退することを告白した。番組中では涙をぬぐう場面もあった。

 理由については「50年やってまいりまして、本当に体力的にももういいだろうと」と説明。ただ、完全な引退ではなく「来年、新しい出発をしたいと思ってます。どうしてもやりたいことがあるもんですから」と、来年以降も何らかの活動は行うようで、詳細については改めて発表する。【2007年当時のスポーツ報知より引用抜粋


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 (´・ω・`)…いやぁ、懐かしい話。今では「JJサニー千葉」という芸名で活躍されていますが、大河『風林火山』放映中だった2007年にはこんなことを言ってたんですね。

 大河『風林火山』は男の脚本だと絶賛し、板垣信方役を熱演した千葉さんですが…この年、俳優引退を宣言しました。

 千葉真一といえば、躍動感と迫力のある剣舞や刀を蜻蛉に構える立ち回りなどアクション技術には国内外から高い評価を得ており『アクションスター』の印象が強いようですが、赤髭には『戦国自衛隊』の伊庭三尉や『柳生一族の陰謀』の柳生十兵衛役の素晴らしい"漢"振りが強く印象に残っています。

 特に『戦国自衛隊』('79 角川映画)には大河『風林火山』で活躍している武田信玄と上杉謙信も登場しています。古い映画ですが、川中島で信玄と壮絶な一騎打ちの末、拳銃で討ち取ってしまう伊庭三尉や、腕時計を見せつけて素敵な笑顔を浮かべ、背後にヘリコプターを迎える上杉謙信(夏八木勲)とか、衝撃的で印象に残るシーンの数多い映画でした。

 興味のある方は是非御覧下さい。冷静で老練の宿将・板垣信方には無い、サニー千葉の別の面での素敵さをきっと、垣間見ることが出来ると想います。


 さて、そんな昔話を踏まえたところで…今週も四年前の大河『風林火山』第二十七回『最強の敵』の感想・解説をしていきます。( =(,,ェ)=)oO( 禁句・需要あるのか?■ありました。 )


 ある意味、大河『風林火山』で一番熱い展開、序盤どころか作品全体的にみて一番手に汗握る山場である第二十七回と第二十八回。これは是非、これから始まる感想に興味をもたれた方もそうじゃない方も映像をご覧頂ければと思います。

 歴代大河はNHKによってほぼ網羅されているDVD、レンタルや購入による視聴をお勧めします。


 いつの年とはいいませんが今年の大河とかはともかく『風林火山』は永久保存版として手元に置ける珠玉の名作、歴史Fanの方や友人にも勧められる太鼓判の鉄板歴史大河、是非お楽しみくださいませ。




■板垣信方(千葉真一)

御館様…戦に負けた者が、
   みを残したままでは…国は治まりませぬ…。


御館様は…変わられたのではなく…

  自らの力をじられなくなられている
                      だけの事…。




 


 …勘助よりも誰よりも。

 …晴信が父・信虎に疎んじられ、陰鬱とした少年時代を歩んでいる時も…その父が甲斐国を連戦に継ぐ連戦で疲弊し、過去から現在に掛けて築きあげてきたものを、未来をも破滅に誘おうとしている現実に苦心していたあの時も。


 常に側に控え、晴信の心身の成長を見守ってきた爺であり、その人格形成に大きな影響を及ぼした人生の師でもあった板垣には、勘助にも…晴信本人にもあとついでに赤髭にも(切腹見えていなかった、晴信に突如たる変化をもたらした者の『正体』を、その鋭い炯眼ではっきりと見抜いていました。


 驕りの心、暗い憤りに見えていた晴信のあの不敵な佇まい、叛逆する者を赦さない非情に凍てついた心は


甲斐武田家を次々に襲う敵襲や叛逆の戦火に連戦連勝を収めつつも、その激しく果ての見えない戦局にいつか、自分自身の力がばなくなる事…その結果『北』することへの極端な恐れと焦り…その恐怖と焦燥を振り切ろうと躍起になっていた、もがいていた姿

だったわけです。


 だからこそ、幾ら捻じ伏せても叛旗を翻す敵対者達に対し『いつか自分が彼らにれる日が来てしまったら…』と思うと恐ろしくなり、内山城の大井貞清や志賀城の笠原清繁(ダンカン)達に『二度と刃向かって来なくなるように』峻烈な沙汰を下したのでしょう。


 非情なまでの処断は、いつか彼らに自分が敗れるかも知れない事への恐怖の裏返しだったわけです。 ( ;・`ω・´)ぉぉ。

 謀略で下しても敵の軍勢は生きている。残党は何度でも叛旗を翻す。…それなら、首だけに屠り倒してしまえば二度と反抗は出来ないから。


 …あの狂気的なまでの所業も、敵の恐怖から逃れたい一心だったとしたら納得がいきます。…前回のラストで晴信が恐れ慄いて由布姫に『負ける事の方が恐ろしい…。』と、当に"恐怖に凍てついた顔"で心情を吐露していたのは、そういうことだったんですね…。 


 …しかし、敗北した佐久郡や伊那郡の諸豪族は、晴信のその非情な処断に屈服するどころか…ますます復讐の刃を研ぎ、領土や家族を奪われた怨念を糧に、信濃守護小笠原長時や村上義清を頼んで落ち延びていったのです。



 晴信により領地を奪われ、村上家を頼った諏訪家の残党達…矢崎十吾郎・平蔵主従や、伊那郡で執拗なほど挙兵を繰り返し、信濃守護小笠原家を頼った高遠頼継などは『戦に負けたものが恨みを抱いたままでは国は治まらない』という言葉が真理である事の良い証左でしょう。

 板垣信方の諫言は、勘助の諫言より深層かつ真相の部分を見事に射抜いていたのですね。




 『御館様の力とは、人をかす力でござる。

其のをもって、人を動かす力でござる…。 

 その様な力を持てるあるじは、他におりませんッ…。
 我らは、得難い主君にお仕えしているのでござる。 
        その…御方に…命を捧げているのでござりまする…



 何とぞ……なにとぞッ…
      …自を、お持ちくださりませ…。



 見据え切れず、掴めきれずにいた自らの心の正鵠を寸分違わず突き得た信方の涙の諫言に、勘助も胸を熱くさせて頷きます。

 …御館様の傳役を終えても、板垣信方は晴信を不撓不屈の忠義を以って、晴信を支えていたのです…。 (´;ω;`) ウッ


『…若…若ッ……。』


 既に傳役を終えた筈の板垣信方より、もはや懐かしい過去のものとなりつつある、かつての晴信の呼称の言葉が漏れます。…男泣きしつつも心を振るわせる様な熱い諫言に、傍らで勘助も想わず眼を潤ませている様子が伺えます。

 かつての人生の師であり、その成長に父信虎以上の影響を与えた、老いた重臣の言葉を噛み締めるように聞いている晴信の顔からは、もはやあの険しさは消え去っているようにも見えましたが…。

    

  88年大河『武田信玄』でも、板垣信方(菅原文太)と甘利虎泰(本郷功次郎)が最後の合戦を前にいい味を出してましたが…今回の二人も深い味わいのある演技を見せてくれます。

 それもその筈、次週予告編にも描かれていましたが、金の蜻蛉の前立てが煌めく鎧兜に身を包み、颯爽と槍を構える板垣信方の雄姿が見られるのももはやあと僅か。

 今回のこの諫言こそが、白髪が目立つ様になった老いたる爺にして、武田家家臣団筆頭格『両職』を務めた重鎮・板垣駿河守信方の最後の御奉公への序曲となっていくのです。

 …兜に煌めく蜻蛉の前立ては、後ろを振り返らず前進する事に全てを賭ける『不退転』の決意。赤き旗に染め抜かれた蜈蚣(むかで)は、戦の守護神摩利支天の遣い。



 蜻蛉と蜈蚣は、前進して敵に立ち向かうことはあっても、後ずさりはけっしてしません。武士の魂がそこにあるがごとく、前進あるのみ。


 …村上義清の居城・葛尾城の南に位置する上田原。如月の寒風吹き荒ぶ上田原、槍衾を抱えて迎え撃つのは北信濃の雄・村上義清(永島敏行)。

 数多の合戦場に勇躍し、武勲を挙げて来た老将の陣羽織の後ろ姿と、剣閃演舞の舞台を駆け抜けてきた往年の老練俳優の後ろ姿が重なり合います。


■甘利虎泰(竜雷太)with甲斐武田家臣団



 けるとは思いませぬ。
  ま…更に多くの兵を、失うことにはなりまする。


他の家臣団が勢いに乗って『村上義清を討つべし!!』と息巻く中でただ一人、何やら憂鬱そうな顔をしているのは、諏訪上原に出張っている板垣信方(サニー千葉)と並んで甲斐武田家家臣団筆頭である『両職』を務める家中随一の猛将・甘利備前守虎泰です。


 『野に放たれた猛牛の如し』と讃えられた勇躍の兵法で多くの武勲を挙げ、先代の武田信虎より『荻原昌勝の跡を継ぎ、甲斐武田家の軍師となるのはそちじゃ』と称賛された虎泰。

 劇的だった武田家総領追放事件から、はや6年。

 家臣団を見渡してみれば、小山田信有(田辺誠一)や真田幸隆(佐々木蔵之介)…そして山本勘助といった智略を良しとする家臣が台頭し、春日源五郎(田中幸太朗)や飯富源四郎(前川泰之)ら次の若手世代も着々と育ちつつあります。

 もはや老境を過ぎた虎泰にも、老臣が権を振るう事は亡国の兆しである事、自分達の時代がもはや終わろうとしている事が痛々と感じられていたことでしょう。


 そして、その自分達甲斐武田家の創成期を担った重臣達になりかわって急速に台頭してきた山本勘助は…心変わりした晴信に自分の信を、寵愛を失ってまで強く諫言しません。

 いつもであれば、したり顔でのうのうと語る『兵法』とやらを謳おうとしません。…此処で甲斐武田家が『れるかも知れない』と言う事がどういうことなのか、あの隻眼の悪鬼には判っていないに違いない。…あの、人の心が無い悪鬼には…。

 …真田や相木市兵衛らと何か裏で策は弄してはいるようだが…所詮、勘助と自分達では背負うモノの重さが違いすぎる。…その想いが、とうとう今回になって口の堰を切って出ました。

 今まで勘助を忌々しい策士としか思っていなかったような辛辣な切り口の言葉しか出なかった甘利虎泰が、鋭い眼光で勘助を睨みつけます。



たわけぇぃッ!! ( ;・`ω・´)
 …おぬしにはけ戦の何たるかもわからぬッ!!

 お主などには、合戦など押すか引くかの駆け引きに
                      過ぎぬやも知れぬが


  
 …そこの真田殿、相木殿に聞いてみるが良い。
  何ゆえ今は、かつてのに仕えておるのか。



 …真田幸隆が何故、領主たる地位を捨てて、生き恥を晒す屈辱をかみ締めて…上州・関東管領、あの頼りない上杉憲政(市川左團次)にすがっていたのか。山伏に身を窶してかつての遺臣達の下を訪ねて廻り、仇敵・村上家に探りを入れていていたのか。

 …何故、相木市兵衛がかつての旧主・大井貞隆(蛍雪治朗)を土壇場で裏切ってその首に刃を突きつけ、唾棄すべき裏切り者に成り下がったのか。



 …彼らには守るべき土地が、部下が、民衆があったからこそです。戦国時代を模したゲームでは、ちょっとプレイヤーや主人公が寝返りを持ちかければ、友情だか義理だかであっけなく所属をかえる戦国武将がいるのは、あくまでゲームだから。

 幸隆や市兵衛の肩には数百人という家臣領民の命が掛かっていますから、戦に勝つこと、負けること、誰を主君に選ぶかは本当に重大な問題なのです。





 二人とも、窮地に追い詰められたときに『自分の意地や誇り』を取ることはそう難しくなかったはずです。かつて武田・村上連合軍に真田城を討滅された際も、真田家の総領として腹を切っていれば幸隆も武田家の下風に付かずに済んだでしょうし、相木も長窪城で大井貞隆と共に詰め腹を切れば忠義の士として武士らしい最後を迎えれたことでしょう。


 しかし、そんな意地では守るべきものは何一つ守れはしないのです。『武士は二君に仕えず』『武士は主君の為に死ぬ』とかいう"安っぽい"武士道がもてはやされたのは平和な江戸時代になってからのこと。

 彼らの双肩には、その選択肢取捨には…一族の興亡が…守るべき者達の命が懸かっているのです。
 早くに肉親を失い、身一つで甲斐武田家に落ちてきた勘助にとって、守るべきものは『御館様』であり『由布姫』であって、戦火の災禍に晒される力の弱い領民達や肉親では無いのです。勘助の守るべき城には、"たった一度の敗北で守りきれない者"はいなかったのです。

あの最愛の人・ミツの亡き後には。




    『よぉく聞いておけ、勘助。 ( ;・`ω・´)

 いくさのけとは、おのれが誰を裏切り、    裏切らぬかではない。きるかぬかでもない。

     何をり、何をうかじゃ。

守るものあらば、如何にしても
             たねばならぬ。
 それがいくさじゃ!!』


 勘助が甲斐武田家に仕えて間もない頃から、その神算鬼謀を奸佞邪知(邪悪な心人にへつらい悪知恵に長けていること)と断じ、その特徴ある深みと重厚さのある怒声で事有る毎に勘助を叱責面罵してきた甘利虎泰。

 これまでは敵対関係だった老虎の瞳に、言い様の無い悲哀の色が浮かびます。

 かつて由布姫に『人の心が無い』と評価せしめた勘助に、『戦場で槍を持ち馬を駆って命懸けの勝負をする颯爽さとは違う、時には"例え犬畜生と誹られようとも"勝たなければ意味が無い』という戦国武将としての悲哀を教えているようです。まるで、これが最初で最後の教えでもあるかのように。

 …暫くの無言。静かな視線を勘助の疵だらけの顔に落とした後、肩をポンと叩いてその場を立ち去る虎泰。


 その静かな瞳にありありと映ってはいましたが、ここで『甲斐武田家を…御館様を頼む。』と声に出して頼まない当り、この古風で飾らない老練の猛将最後の意地が見えた気がします。

 さしもの勘助も、普段は虎狼の様な隻眼に光るものを湛えていましたね。

 …この、乱世のカタルシスを根底に据えた骨太い脚本。やっぱり、大河『風林火山』は良いです。戦国武将達は皆が皆、野卑た欲望の為だけに合戦に出てるわけじゃないんですよ。守るべきものがあるためです。

 かぁカッコイイ( ;・`ω・´)9 o O (これが戦国時代ッスよ。アットホームな雰囲気とか厭戦・平和主義なんざズレまくってて欠伸も出ない。今年の大河?あれはファンタジーです。(断言。)



 しかし、どうしたことか…この無骨で朴訥な采配者である筈の甘利虎泰が、村上義清(永島敏行)に急接近します。しかも、その目的が武田晴信追討、甲斐安泰のためというのですから穏やかではありません。


 …北信濃の雄にして、信濃の総大将と尊称された武勲の士・村上周防守義清の前に出ても悠然と構える虎泰の醒めた瞳には動揺や欺瞞の色が全く見えません。



 その心を推し量りかねた義清が『そなたを信じて良いものか』と懸念しますが、虎泰の舌は冷静沈着。ただ静かに『来年の2月には信じていただきましょう。』と重みのある韻を踏んで、老練された重鎮らしさ、冷静さを失いません。

 眉間に疑惑の皺を刻みつつも頷く義清を前に、果たして甘利備前守の思惑とは…?



 甘利と共に片翼を担う板垣信方は来るべき村上義清との決戦に向けて河原村伝兵衛を密かに諏訪へと遣わして策を敷きつつ、冷静さを失った晴信を直接に諌める手段を取りましたが…軍配者である甘利虎泰は飽くまで無骨で朴訥なままです。

 果たして甘利虎泰は何を守り、何を代償に支払うつもりなのか。次回展開への期待が否応なしに盛り上がります。



■平蔵(佐藤隆太)&葉月(真瀬樹里)
 大河『風林火山』は堅っ苦しい戦国物語一直線、というわけではなく…たまに『( ・(,,ェ)・)?!』と思うような軽妙なジョークを言うときがありました。


 …今も権謀術数渦巻き、余談を許さない緊迫した状況が続く北信濃戦線ですが…そんな息を飲む状況の中でもイイ感じに狂言回しを演じているのが、この平蔵です。

 平蔵は猛将智将、名将の権謀術数神算鬼謀が渦巻くこの物語の中では一枚も二枚も見劣りする実力しかありません。


 密偵としての本性を見破った甘利虎泰が追っ手を派遣すれば呆気なく虜にされてしまいますし、自分で『逃げろ』と声を掛けておいた葉月(真瀬樹里)が、刺客に数多くの増援があることを知って、即座にその場から逃れれば

    『本当にげるらか!! (;゚Д゚)そ

 と驚愕して逃げることすら忘れる始末です。(苦笑 


 ""というものは忍ぶに忍び抜いて目標を達成する事を最も由とする、現実主義者にしか勤まらない職業です。

 あの場で無闇に平蔵を助けようとして勝てない勝負に打って出るほど呑気な理想主義者じゃないというのは視聴者の我々から見れば如何という事も無い次第ですが、あの台詞と豆鉄砲を喰った様な顔をした平蔵を見て噴き出した視聴者の方は多いのではないでしょうか。^^;

 この、『緊迫した中に、表をつく台詞を配して視聴者の調子を一発外しに掛かる』、奇妙な仕掛けを置いてあるのも今年の大河『風林火山』の特徴でしょう。

 温泉で論じ合う勘助に晴信が『ばぁーか!!( ;・`ω・´)』と呆気らかんとした口調でからかったシーン、兄弟そろって黙々とかつ呑気に飯を食う高遠頼継・蓮蓬軒兄弟、『危険な閨に云々!!』と一喝して他の家臣達にたしなめられる諸角虎定。


 やもすれば、本格かつ重厚な戦国物語の雰囲気、空気の流れを粉砕しかねない危険な仕掛けではありますが、何故かすんなりと視聴者の心を和ませるこの不思議な仕掛けもまた、今節の大河の神脚本の魅力の一つと言えるでしょう。



 しかし、次回第二十八回は題名からして、ひょうきんな仕掛けも和みのある場面も出番は無さそうです。甲斐武田家の命運を掛けて、老練歴戦の闘将二人の魂魄と命を賭けた最後の戦いが始まります。



 第二十八回話『両雄の死』の感想更新・ご期待下さい。m9っ ;・`ω・´)

2007年大河『風林火山』第二十八回 両雄死す 感想と解説




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